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2015年6月3日

多言語WEBサイト運用を成功に導くためのコツ

多言語サイトの目的を設定して運用を成功に導く

多言語のWEBサイトに限ってのことではなく、成功しているどんなWEBサイトにも共通しているのは、サイト立上げのときに、適切な目的を定めて、「目的が達成されたかどうか」を定期測定が可能である「評価指標(KPI)」に置き換えて、運用時のサイト改善に活かしているという点です。いくつかのサイトの性格を例に目的やKPIの測定方法を紹介します。

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目的の設定

どんな目的を達成すると成功といえるか。
目的は効果測定を見据えて設定する。

複数言語のWEBサイトも1言語のWEBサイトも運用の際には、
まずWEBというコミュニケーションメディアを使って成し遂げたい「目的」
ひとつ定める必要があります。

ここでいう「目的」とは、
どんな目的を達成すればWEBサイトが成功したと言えるか、
効果測定ができる目的であるか
の2点を基準に設定するといいと思います。

茶葉を売る通販サイトであれば「利益が伸びたこと」とか。
社内の情報共有サイトであれば「情報の提供者および利用者の情報共有にかかる負担が軽減したこと」とか。
採用サイトであれば「求職者に対して企業メッセージと価値観を伝えられたこと」とか。
自動車メーカーのグローバルサイトであれば「世界中のステークホルダーに対して企業メッセージと価値観を伝えられたこと」とか。

目的をひとつに定義することは結構難しいかもしれません。目的に優先順位をつけたり、評価指標が同じ場合は統合したりして、ひとつの目的に絞ります。異なる目的が2つ以上ある場合は、一般的にSEO面(キーワードや訴求ポイントの範囲を狭められるため検索結果上位に上がりやすいという面)とユーザビリティ面(ユーザーが迷わないという面)で目的別にWEBサイトをそれぞれつくることが推奨されます。

目的を絞ると、指標(KPI)設定⇒目標値設定⇒効果測定⇒データ分析⇒課題定義⇒原因仮説設定⇒仮説検証⇒解決案確定⇒実施のプロセスが比較的楽になります。

例えば、茶葉を売る通販サイトは利益を伸ばす指標(KPI)を「売上高(流入数、コンバージョン率、顧客単価)」「支出(固定費、変動費)」という数値に設定します。アクセス解析ツールによって利益との相関性がある数値を追えるので、「コンバージョン率が悪いから利益が上がらない」など、どのKPIが原因で利益が増減しているかが明確に表れ、次の施策の計画が立て易くなります。

一方で自動車メーカーのグローバルサイトの例では、「多くのターゲットユーザーに正確に伝えること」を目的にしていますので、「伝わっているか否か」を計測するための指標を設定します。伝わっているかを評価するもっとも直接的な指標は、「顧客・仕入先・求職者・投資家・研究者など、WEBサイトを訪れたステークホルダーが得た情報と印象が、各事業が狙った内容と一致しているか」ですが、これを正確に測定するには膨大な時間と費用がかかります。そのため、現実的には特定サンプルに対するユーザビリティ調査やアクセス解析や専門家による客観的な評価などの結果から総合的に評価をする方法を取ります。

実際に評価をするには、グローバルサイトのページを以下のように分類します。

A)伝えたい情報やブランドイメージを発信するページ(製品情報ページ、ストリーテリングページ、CSRの取組み、決算短信、経営者メッセージなど)

B)上記ページへの誘導やサイト構造理解を目的としたページ(サイトマップ、製品一覧、ニュース一覧、各種インデックスページなど)

C)グループ内各社サイト、ブランドサイト、採用サイト、SNS公式ページなど外部の自社メディアへの誘導を目的としたページ

ここでアクセス解析ツールによる評価をしてみます。アクセス解析ツールから取得可能なデータは以下のようなデータです。

上記Aにあたるページの訪問数/平均滞在時間/ユーザー属性/ソーシャルシェア数/再生数
上記Bにあたるページのうち、それぞれのステークホルダーがたどる理想シナリオ経路上にあるページの離脱率/直帰率
上記Cにあたるページの外部サイトへの誘導数

アクセス解析ツールから得られるデータは「ユーザーが閲覧しているから伝わっている(または閲覧していないから伝わっていない)」という手がかりになりますが、「正しく伝わっているのか」「目的としたブランドイメージを与えているのか」という質問には答えられません。

この答えを得るには、「サイト内導線」「コンテンツ」「集客施策」をユーザーテストによって定性的に評価したり、顧客データと購買データの分析から顧客行動に関する仮説を導いたりして、より多くの指標を設定し、伝わっている理由となるデータを手広く収集することが重要です。

WEBサイトの目的が達成されたかを評価するための指標を、時間的にまたは予算的に測定できない場合、目的をさらに具体化することで測定可能にすることもできます。例えば、「英語圏消費者の認知度を上げる」ことを目的とした英語のブランドサイトにおいて、英語圏の十分なサンプル数に対する認知度調査を実施できない場合、「東南アジア3か国における高所得者層の消費者の認知度を上げる」など、目的を具体化することで効果測定にかかる時間と予算を抑えることができます。

このようにWEBサイトを設計・構築する前に、運用を見据えた目的を設定しておくと、らせん階段を上るようにWEBサイトを良い方向に導く運用が可能になります。また、難題に直面したときも、大量のデータで分析が複雑になったときも、目的に立ち返って考え直すことができます。WEBの運用担当者の方は、定めた目的を開発メンバーに共有し、目的達成のために必要な指標を継続的に追っていくことが重要であると考えています。

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