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2015年8月19日

文化に合わせたWEBサイト・ライティングスタイル〜個人主義と集団主義〜

多言語サイトを構築・運用する上で、国や地域によって異なるカルチャー・バリュー(価値観)への配慮は欠かせません。ターゲット国・地域の人々がどのような価値観を重視しているのか。それによってWEBサイトのライティング、用意すべきコンテンツ、デザインなどが変わってきます。

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ユーザーは言葉から多くの情報を受け取る

国や地域ごとの文化が持つカルチャー・バリュー(価値観)によって、コミュニケーション方法は変わります。たとえば日本人は、より深々と何度も頭を下げておじぎをするのは、敬意を表すことを当然と考えていますが、外国人にとっては必要以上に頭を何度も下げられることを奇妙に思うといわれます。こうしたコミュニケーション方法一つとっても、国や地域によって違うということを認識するのは、グローバルサイトを運営していく上で極めて重要なことです。

 

こうした違いは、WEBサイト上のコンテンツを作成する際に行うライティングにも影響を与えます。ユーザーは言葉から多くの情報を受けとります。そしてその言葉に託されたメッセージを読み取ります。WEBサイトを多言語化するにあたって、異なる文化的背景を持つユーザーに正しく理解される言葉を選択するためには、言語をただ単に翻訳するだけではなく、文化の違いも考慮したライティングスタイルを選択し、ユーザーのカルチャー・バリューに合ったWEBサイトを設計するという配慮が求められるのです。

 

個人主義と集団主義に見る違い

多様化の進む昨今において、厳密な分類は難しいといえますが、一般的に広く知られている文化傾向の分類のひとつ「個人主義」「集団主義」という2つの大きな分類に沿って、その特長を比較してみましょう。

 

個人主義社会の特徴

  • 個人間のつながりがゆるい
  • 個人の自由に価値が置かれる
  • 個人の意思決定が重んじられる
  • 個人による達成が推奨される
  • 自負心の強い人が多い
  • 個人「I」が主体になっている

 

集団主義社会の特徴

  • 個人間のつながりが強い
  • 口コミを重視する
  • 集団の幸福が個人の幸福よりも優先される
  • 集団による意思決定が優先される
  • 個人は社会の規範やプレッシャーにかなりの影響を受けている
  • 個人「I」主体よりグループ「We」主体の表現が使用される

 

国別分類

個人主義集団主義
アメリカグアテマラ
オーストラリアエクアドル
イギリスパナマ
オランダベネズエラ
カナダコロンビア
ニュージーランドインドネシア
イタリアパキスタン
ベルギー中国
(出典:Hofstede, G. (2001),“Culture’s Consequences: Comparing Values, Behaviors, Institutions, and Organizations,”Sage Publications.)

 

好まれるWEBサイトの具体的傾向

個人主義社会と社会主義社会の基本的な違いを理解した上で、WEBサイトにおける具体的な傾向を見ていきます。

 

個人主義社会

  • 個人のアイデンティティやその保護が非常に重要なので、WEBサイトにはプライバシーポリシーを掲載することが求められる
  • 自負心、自己認識、自己の達成感が伝わるようなイメージやテーマを扱う
  • 個人主義社会の人々は、商品を通して個人的なニーズを満たしたり、自負心、独自性などを満たしたりすることを望んでいるため、WEBサイトでは商品のユニークな特徴をアピールすることが求められる
  • 個人に向けた感謝の挨拶の掲載、WEBサイトをユーザーが自由にカスタマイズできるようにしておく

 

集団主義社会

  • 社会的責任やコミュニティに関するポリシーを掲載する
  • メンバークラブ、チャットルーム、掲示板などを設置する
  • ニュースレターを発行する
  • 家族の写真、社員のチームの写真を積極的に掲載する
  • 顧客を家族として扱っていることを強調する
  • 国旗や国家特有のアイコン、国の遺産、有名な建築物、歴史など国のアイデンティティを示すようなイメージを使用する。モデルもその国で有名な人を採用した方がよい
  • ポイントプログラムを作る、ロイヤリティープログラムを用意する
  • ローカルパートナーのサイトやその国特有のローカルサイトにリンクする(そうすることでその国に根ざしていて信頼できる企業という印象を与えることができる)

 

カルチャー・バリューのリサーチが重要

国によって重きが置かれるカルチャーバリュー(価値観)が異なるということは、多言語WEBサイトを構築する際に、ターゲットユーザーが大切にしている価値観を把握すること、好まれるWEBサイトがどのようなものであるかなどを知ることが肝要です。

ビジネスや情報発信、あらゆることがグローバルに展開されている昨今、現地ユーザーに響くグローバルサイトなのかリサーチを重ねながら、WEBサイトを価値あるツールへと高めていきましょう。

 

出典:

Singh (2012), Localization Strategies for Global E-Business.

Singh and Pereira (2005), The Culturally Customized Web Site: Customizing Web Sites for the Global Marketplace.

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